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千年の歴史が物語る、日本の味・梅干し

 コロナがなかなか収束しそうになく、大変なことになっています。

さらに、梅雨も長くなり各地の大雨の被害もあり各地で被害にあわれた方には、心よりお見舞い申しあげます。

 しかし大変だとは言ってもコロナに負けず、雨にも負けず全国のおいしいものをお届けするのが私たちの仕事です。

熱中症対策には、昔から伝わる「梅干し」

和歌山県のJA紀南さんで梅干しの取材をしてきました。 2020年7月

 

 夏負けの日々梅干を珍重す。

 昭和初期の俳人の「村山故郷」の句ですが、なんとも暑い夏の対策は昔から梅干しですね。梅干しと言えば和歌山県。JA紀南の梅干し工場は和歌山県の田辺市にあります。


 

JA紀南のマスコットキャラクターの「うめっぴ」と「みかっぴ」🄬

梅とミカン(柑橘類)が特産品で、紀州備長炭なども有名です。今回は梅干し工場へ行ってきましたが、冬には、美味しいミカン類も出荷していただいています。

 


梅干しができるまで

完熟梅を原料に使用

梅干しの原料の梅は、5月中旬には小ウメ、下旬には「古城梅」、そして6月には「南高梅」が収穫されます。

JA紀南の南高梅は、完熟で収穫します。梅の木の下にネットを張って完熟したものが落果したものが原料となります。

完熟した梅の実はとても甘い香りがします。

 


収穫した梅は、農家で生のウメと塩を入れ、それから約1か月の間、漬け込んでウメの実に十分塩がしみこんで梅酢という液が出た状態にして、真夏日の下で晴天の日を選んで、天日干し作業をしてウメが茶色く色づいてきたらやっと出来上がりで、

この状態の梅干しは白干し梅(塩分20%)として販売されます。 


塩分20%の白干し梅は昔ながらの梅干しです。

塩分控えめの梅干しは白干し梅をJA独自の技術で塩分を10%以下に加工して皆様にお届けしています。

JA紀南では、ゆっくりと塩分を抜くことにより、梅干し本来の味と香りを大事にした梅干しを作っています。

 

 


 

出来上がった梅干しは、1個づつの色、硬さなどを確認しながらパック詰めをします。

品質管理室には大量の梅干しがあり、出来上がった梅干しは品質管理室で検査をします。梅干しは昔からあり、伝統的な昔からの作りかたで作られていますが、JA紀南の工場では、さらにおいしく食べるための加工、パッケージまで衛生的な環境で作られて、衛生検査なども徹底した管理で、「安全」「安心」で「おいしい」梅干しを作っています。


工場に入った人しか見ることができないのですが、工場には昔作った古い梅干しが展示してあります。昭和30年につくった梅干と書いてあります。塩なので食べられるというのがびっくりです。かなり昔に私も食べさせていただいたことがあるのですが、梅干しと言うよりは・・ほぼ塩でした。

最強の保存食ですね。でも普通の梅干しなど普通の梅干しには賞味期限が表示してありますのでご注意を!


ちょっと寄り道

JA紀南さんのファーマーズマーケット。紀菜柑(きさいかん)によってみました。

花売り場が広くて、野菜やフルーツはもちろん充実の梅干し、梅ドリンク、梅ゼリー、柑橘のドライフルーツ(はっさく、清見オレンジ)などが充実しています。南高梅のドライフルーツは酸味と梅のかおりがクセになる美味しさです。近くに行ったら是非行ってみてください。


2020年 7月 ライター M.M